ウォーキングコースの紹介
　　　　　～八国山緑地～

八国山緑地のウォーキングコースについて、概要を簡単にご紹介します。

八国山緑地は、東京都東村山市と埼玉県所沢市に跨る地域にあります。 その尾根道が、ウォーキングコースです。 人口34万4千（2020.2.末）の所沢市と、人口15万1千（2020.1.1）の東村山市に挟まれた地域ですが、豊かな自然が残っています。 尾根道の埼玉県側には、松が丘の住宅地があります。

尾根道の西端は西武園線の西武園駅から徒歩で2～3分、 東端は西武新宿線･池袋線の所沢駅から徒歩で15分～20分の位置にあります。 西端の都立八国山緑地入口付近の標高は78mで、急な坂を登ると標高90m前後の尾根道が続きます。 最高地点の標高は104mで、東端に近づくと急な下り坂（階段）があって、標高は64mまで下ります。 西端は、Googleマップで、西武園から右のT字路を渡り、10mほど下って左に曲がって数メートルのところです。 ここに、都立八国山緑地の標識や看板があります。Googleマップで、点線で示されている部分が尾根道です。 西端から東端まで、全長は2.2Kmです。

この尾根道を見つけたのは、昨年（2019年）一月のことでした。 『八国山緑地』の案内が、通行量の多い道路には見当たりません。 東端は、松が丘の住宅地の中に入っていかなければ行けません。 西端も、通行量の多い道から一歩奥に入ったところにあります。 東端も西端（西口広場）も、駐車場はありません。 普通に歩いていたり、車に乗っていては、発見できません。 松が丘の住宅地の中を走る道路を歩いているときに、上に登る道が数か所あるので、 公園でもあるのかなと思っていましたが、確かめたことはありませんでした。 このように、人目に触れる標識や看板の無いことが、 「都会の近くにありながら驚くほど豊かな自然や昔の風景が残っている」要因の一つかもしれません。

このウォーキングコースの道は舗装されていません。 尾根道は雨が降っても比較的水はけが良く、ぬかるむことはありませんが、 梅雨時など雨が何日も続くと、ぬかるみができる場所があります。 注意していても、足をとられて滑るので、細心の注意を払って歩く必要があります。

2019年の6月から8月にかけて、この尾根道で4回も蛇を見ました。 道を横断したり、道に沿って移動したり、道の真ん中でとぐろを巻いていたり、 何度もヒヤッとしました。蛇が移動して草むらに入るまで、あせらずに見届けてから歩きました。 歩く先にある路面を注意深く見るようになりました。 多摩湖・狭山湖コースは18年以上も歩いていて、蛇を見たのは2回です。 八国山コースは距離も短いのに、たった3か月で4回は、異常です。 八国山の尾根道は、多摩湖・狭山湖のように特別に造られた『道』ではなく、 動物たちの住む場所にあるのでしょう。

また、木の根元にはスズメバチの巣があるので、夏から秋にかけて近づかないように気を付けています。 多摩湖・狭山湖コースと同様に、季節の移り変わりとともに、桜、鳥の声、新緑、虫の鳴き声、紅葉などを楽しむことができます。 富士山の見える場所はありません。渡り鳥は、東端の近くの池で見ることができます。

森林の維持管理のための小型車両がごく稀に通ることがあります。 狭山湖コースのように、バイクや自転車やマウンテンバイク、乗用車が入ってくることはありません。 多摩湖・狭山湖コースのように、機械の手が加わった道路ではありません。 文明開化以前の自然のままの道、人が歩いて踏み固めた道が今も引き継がれています。

八国山緑地のコースは全長2.2Kmです。 蛇やスズメバチの季節を避ければ、桜、新緑、紅葉～冬の季節は、安心して歩けます。 尾根道から『ひだまり広場』や『ころころ広場』を通って西武園線を越すと、 新東京百景に選ばれている北山公園菖蒲苑があって、 6月上旬から中旬に多くの花菖蒲を楽しむことができます。 多摩湖・狭山湖コースよりもっと自然を感じたくなった人、また 短距離からウォーキングを始めたい人のウォーキングコースとしてお勧めします。