ウォーキングを始めた理由


 私は、20代後半から仕事が猛烈に忙しくなり、肉体的にも精神的にもかなり大きな負荷がかかった状態で仕事を続けていました。 特に、40歳を過ぎてからは、休日出勤や宿泊業務もあり、深夜・早朝を問わず緊急に職場へ向かうことも日常茶飯事でした。

 43歳のころ、妻から『家族のために人間ドックを受けて欲しい。』と懇願されて、44歳の誕生日から間もない1996年4月12日に、 日帰りの人間ドックを受診しました。仕事が忙しすぎて、とても一泊二日の人間ドックには行けませんでした。

 数日前からの検査準備や前日からの絶食、当日の検査を円滑に進める看護師のエスコート、超音波検査や胃カメラ、医師による検査結果の報告など全てが新鮮でした。 また、病院の壁に掛けてあった初代院長の言葉、「病気になってからでは遅い。病気になる前の「未病」の段階で発見し対策をしていくことが、健康を維持するのに不可欠である。」 という言葉が強烈な印象として残りました。

初めての人間ドックで指摘された問題点は、 体重が上限67.2Kgに対して72.4Kg、食後の尿に糖、LDL(悪玉)コレステロールが上限130に対して144、尿酸3.0-7.9に対して10.5、などでした。 検査後の医師面接で、次回の検診までに体重が70Kgを切るようにして欲しいこと、体重を減らせば全てがうまくいくと言われました。

その後、毎年欠かすことなく、人間ドックを受診しました。 しかし、受診して特に問題が無ければそれで安心してしまい、食事制限や運動のことや、人間ドックの検診結果を有効活用(気になるデータがあれば詳しく調べてもらう)することなど、 全く気に留めることはありませんでした。

49歳の時、2001年の8月25日、第6回目の人間ドックで、 標準体重59.0Kgに対して73.9Kg、BMI上限24.9に対し27.6、LDL(悪玉)コレステロール上限130に対して141、尿酸上限6.9に対して8.2、肝臓が脂肪肝の疑い、 などが問題でした。 検査後の医師面接で『運動をしなさい』と言われ、それに対し『運動する時間がない』と応えたら、大変な勢いで叱られました。 『そんなことを言っていると、急にガタッとくるぞ!』

この時の医師の一言が、大きな転機になり、その後の私の行動を変えました。 体重は、人間ドックの結果は73.9Kgでしたが、不摂生が続いて体重が増えたときは80Kg近くになり、 階段を昇ると息切れをし、また、走ることなど到底できませんでした。写真を見ると、 自分で思っている以上に、太っていて、別人のように見えました。 このままでは寿命を縮めてしまうと感じて、真剣に『運動』に取り組むことにしました。

『運動』とは全く縁のない生活をしてきましたが、『脚力』には自信がありました。 中学校は校区の外れにある自宅から歩いて往復し、高校には自転車で通学し、 大学にも15分くらい先にある私鉄の駅まで自転車で通い、社会人になっても堤防の上を走っていました。

このような理由から、無理なく始められる『運動』として、『ウォーキング』を始めることにしました。 まず、家の近くを30分くらい歩くことから始めました。




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